ともともです。ブログ閲覧ありがとうございます。
今回の記事はアメリカ大手製薬会社のMERCKを調べてみました。
ティッカーシンボルは『MRK』です。
よろしくお願い致します。
企業の特徴
創業 | 1891年 |
時価総額 | 2000億ドル |
従業員数 | 74,000人 |
セクター | ヘルスケア |
2021年5月26日時点での株価 | $77.5 |
事業内容 (事業セグメント) | ①医薬品 ②動物性医薬品 ③ヘルスケアサービス事業 ➃アライアンス事業 事業のメインは圧倒的に①医薬品事業となります。 決算報告などでは③➃は『その他のセグメント』でまとめられています。 |
セグメント 売上や利益
セグメント別の売上額と比率
mill usd | 2020 | 2019 | 2018 |
医薬品 | 43,021 89.6% | 41,751 89.1% | 37,689 89.1% |
動物性医薬品 | 4,703 9.8% | 4,393 9.4% | 4,212 10.0% |
その他のセグメント | 23 | 175 | 250 |
その他 | 247 | 521 | 143 |
合計 | 47,994 | 46,840 | 42,294 |
セグメント別の利益額
mill usd | 2020 | 2019 | 2018 |
医薬品 | 29,722 | 28,324 | 24,871 |
動物性医薬品 | 1,650 | 1,609 | 1,659 |
その他のセグメント | 1 | -7 | 103 |
合計 | 31,373 | 29,926 | 26,633 |
セグメント別利益が年度全体の利益に占める割合
2020 | 2019 | 2018 | |
医薬品 | 94.74% | 89.14% | 94.65% |
動物性医薬品 | 5.26% | 9.38% | 5.38% |
その他のセグメント | 0.00% | 0.37% | -0.02% |
セグメント別の営業利益率
2020 | 2019 | 2018 | |
医薬品 | 61.93% | 60.47% | 58.81% |
動物性医薬品 | 3.44% | 3.44% | 3.92% |
その他のセグメント | 0.00% | -0.01% | 0.24% |
利益率も医薬品が問題にならないほどいいですね
動物性医薬品の事業をそれでも展開し続けている理由は何かあるのか気になるところではあります。
会社の利益だけ見ると単純に医薬品事業のみでもいいような気がしてしまいます。
医薬品事業の主な商品
医薬品事業がメルクの主要事業となります。
大きな分類では
①悪性腫瘍(がん) ②ワクチン ③急性期医療 ➃免疫学 ⑤神経学 ⑥ウイルス ⑦心血管系 ⑧糖尿病治療薬 ⑨女性用避妊具 ⑩その他
となります
売上のメインは、抗がん剤『キイトルーダ』・HPVワクチン『ガーダシル』・はしかなどのワクチン『MMRV』・肺炎球菌ワクチン・筋弛緩に対する回復薬『プリディオン』・免疫系薬剤『シンポニー』・糖尿病治療薬『ジャヌビア』などです。
地域別の売上
アメリカが4割以上占めています。
次がヨーロッパ➔中国と続きます。アジアでは中国と日本の比重が大きいようです。

mill usd | 2020 | 2019 | 2018 |
アメリカ | 21,027 | 20,519 | 18,346 |
ヨーロッパ、中東、アフリカ | 13,600 | 12,707 | 12,213 |
中国 | 3,624 | 3,207 | 2184 |
日本 | 3,376 | 3,583 | 3,212 |
中国・日本以外のアジア | 2,864 | 2,943 | 2,909 |
ラテンアメリカ | 2,274 | 2,469 | 2,415 |
その他 | 1,229 | 1,412 | 1,015 |
合計 | 47,994 | 46,840 | 42,294 |
業績・財務など
EPS/成長率
2011年~2020年からの9年間では約3.5%の成長率
伝統的企業・成熟企業といえますので、爆発的な伸びはないでしょう。

売上・粗利率・営利率
売上はほぼ横ばい。粗利も営利も大きな変動はなく維持しています。

営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフロー
営業キャッシュフローの変動が大きいですね。
投資キャッシュフローはおおむね一定ですが、営業キャッシュフローの不安定性もあってフリーキャッシュフローも変動があります。

ROA・ROE
ここ数年での利益率は好調です。特にROEに関してはもともとのベースよりも上がっています。
ROAは大きな上昇はなし

配当・配当性向
配当性向はまだまだ余裕がありますが、配当金自体は少しずつ上昇傾向です。
記事執筆時点(2021年5月末時点)での配当利回りは3.28%です。

財務の安全性
やや自己資本比率が低め、負債多めの印象です。
これほどの大きな会社になると(アメリカ時価総額45位)、これくらいの財務でも問題ないのか。
もうちょっと現金多めでも良さそうだけど、、とは個人的に思います。
自己資本比率 | 0.3 |
負債比率 | 1.16 |
流動比率 | 1.02 |
当座比率 | 0.7 |
固定比率 | 2.52 |
WACC vs ROIC
WACC:3.54
WACCは資金調達をするために要したコストのこと
ROIC:9.68
ROICは調達した資金をつかっていかに効率よく利益を上げているか
です
簡単にいうとROICのほうが大きければ『コストをかけて調達した資金をうまくつかって利益を上げている』いえます。
MRKはいまのところOKです
個人的な意見
結論:今は買わない
MRKは抗がん剤や免疫系、糖尿病治療薬を中心とした大きな製薬会社。
製薬会社の大きなメリットは、これらの治療薬を必要とする患者がいる限りは薬が使われ続けるということです。
特に慢性疾患であればあるほど利益は長く獲得できます。
しかも世界中で。日本での実際の臨床現場でも糖尿病治療薬のジャヌビアは広く使われています。
ワクチンは治療薬ではありませんが、予防薬として必須の状況です。こちらもよほどのことがない限りは使われ続けます
この辺は本当にメリットとしてあげられると思います。
ただ、製薬会社で大きな会社であればやはり僕はジョンソン&ジョンソンが欲しいです。
MRKを買うとなると、グロース銘柄ではありませんのでもっと割安の株価にならないと買うメリットがないと感じてしまいます。
でもでも、バークシャーがMRKを2020年に新規購入したときの株価は77.5ドルです。偶然にも同じ株価。
バークシャーが買ってるんだから、僕でも買ってもいいのかな?という迷いがでるのも事実です笑
これからも僕はこうやって迷いながら投資していくのだと思います。
今回もありがとうございました。
引き続きよろしくお願い致します。
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